Capricious

自分の気まぐれさを愛したい

入口は共感要素から

先日、書店に足を運んだ。 見慣れた陳列。 足はいつもと違う方向へ向かっていた。 いつもは地球の歩き方だとか、 料理本だとか、DIYのアイデアブックなどに すぐ目が行くのだが今回は書店に向かうまでに 読みたい本の系統が心の中で決まっていて 小説のコー…

今世で得を積みたい

わたしが生まれるずっと前から 類は友を呼ぶと言うことわざがある。 とても有名なので言わずと知れているが、 それだけ誰にでも言える事なのである。 自分は友を呼ぶ側か呼ばれる側か そもそも呼ぶか呼ばないか 多くの人に出会えばこそ それを考える機会は度…

故きを温ねて新しきを知る

何をするにも年齢は付き纒う。 十路なのに大人っぽいひとや 四十路なのに独り身のひと 付き纒うけどそれは社会的な見え方だったり どちらにしても自分が気にならなければ、 生涯変わらなかったりするものである。 年齢は重ねどもただひたむきに謙虚でありた…

それが聖なる夜でなくても

違う性質を持ってるから合わないと 決めつけてしまう時がある。 シロップは炭酸水で割るとよく合うが、 そんなものは自分が知らないだけで案外 世に溢れているみたいだ。 それなのによくない部分に目を付けた途端、 もうそればかりが始終頭を巡っては 脳天を…

火は水に弱い 水も火に弱い

数年間で協調性を学んだ。 誰かに合わせる時に心からそれが いい事だと思いながら合わせたい。 そう出来なかった為にウラとオモテが存在した。 中身のある人間になろうと思ったけれど、 そもそも、その中身ってなんだろうか。 遺伝子の組み合わせで顔が違う…

川と石と岸

自分の前を横切る川が流れている。 向こう岸まで着きたいのだけれど、 そのためには石を渡る必要があった。 今、目の前にあるのは石。 小さな石を踏むと自分の重さで転がって 川に落ちてしまうかもしれない。 なので自分が落ちてしまわぬよう、 出来る限り大…

ベランダに風鈴を飾りたい

28℃の風に当たりながら目を覚ます、 誰も私を責めたてたり咎めたりしない。 目覚ましもならない。 寝相の悪さが私のTシャツをはだけさせた。 外からたまに走るトラックの音が聴こえる。 重力がないような空間で意識は朦朧とした。 私には何をしても上手くい…

覗く

初めて踏み入る場所の古びた建物は いつからこの街にあるのか愛されてるのか 見かけでは分からないことがある。 通る道の骨董品屋のガラス窓をのぞけば 中に腰を曲げたおばあさんがいて、 その時はじめてここは昔からあるんだと 答え合わせが出来たりする。 …

掃き溜め

複雑なことを考えたくなる時は大体 時間を持て余してる。 時間を持て余した日の小さな悩みは 本当は大きな意味など持たないのに、 1を10で受け止めてしまう余裕があるようだ。 呟きの海を泳ぎながら小さな考えは 肥大化して伝わる事が多いが、 本当はフラン…

19

「甘えられるの、今だけなんだから。」 祖母が私にそう言った。 小さな祖母に歩幅を合わせ、浅草の道を行く。 「うん、そうだね。」 眩むような暑さの中で絞り出した言葉。 ハタチになっても甘えたい そんなことを通り過ぎる広告看板を 目で追いながら考えていた…

情弱であり鈍感であり

めんどくさがり屋を徹底的に カモにするシステムがある。 楽を選びお金を払うことに、 抵抗のない人はどのくらい居るだろう。 犠牲を払うことへの抵抗や疲労感や つまらないことがなくなれば 面倒くさがりは減るのだろうが、 むしろ3つ揃えてる人の方が多い…

干支6回分

ほんのり生あたたかい空間に、 扇風機の羽のみ回っていた。 突起を押せば首も回るものを強引に 自分のほうに向けた。 重石が乗ったような身体で椅子にドサッと座る。 古びた軋む音を鳴らし私を受け止めた。 今日は何だか動作のひとつひとつに、 自分の根にあ…

No title

自分は凡だ。 学力においてはちょうど真ん中くらいの凡だ。 普通の学力で競り合う人を見ると、 プライドが高そうでその土俵に上がるのが嫌である。 専門学生になり、もう来年からは社会人。 高校では3択で将来の職業を絞った。 その職業に必要なものはどれも…

彼氏に抱かれながら朝を迎えた。 窓から漏れる光のみ、 その部屋を照らして私はその光を見ていた。 この時間に起きてしまうのは、 隣で寝ることに慣れないからか。 眠気もさほどなかった。 背を向け、イヤホンを耳に入れてから仰向けになる。 耳から漏れない…

ひとりごと

「もう駄目、駄目。なんも頑張れない……なんも。」 学習性無力感なんて言葉が存在する。 またそれを病と捉える人は多くいる。 何もしたくないことが何故おかしいのか、 なぜ病なのか、考えてみたら面白い話だ。 何が面白いって、 動くことを前提にした上で病…

悪さを愛して

元がわるい印象だと落とすものが少ない。 上がっていく好感度は目に見えて人を纏っていく。 マイナス要素を愛してもらえるのは とても幸せなことだ。 好きな人に褒められることは嬉しい。 しかしそれが地でなく取り繕った良さならば それを知られることはこ…

おもいでばなし

「部活もう決めた?」 「んーまだ。」 体育の授業、シューズの紐を結びながら答えた。 運動は人並み以上には出来る。 小中と運動に携わる勧誘が多かった。 断る理由がなければ基本入った。 しかし実は好きというより本当にただ、 何でもいいという気持ちに近…

夜に徹する ラジオと私

「ここの模型は明日までに終わらせて、 着色も済ませておいて下さい……下さい…」 なんだ夢かと安心してもう1度眠る。 5秒後、心の中の住人からお叱りを受けた。 どうやら今の夢は現実の回想らしい。 「うん知ってた。」 阿呆みたいな顔で悟りを開いた。 課題…

これは下書きのようなものです

このブログを誰が読んでるいるか分かる。 なんて言い出したら気持ちが悪いだろう、 言うまでもなく嘘なのだが。 私には表向きでは間延びしていても、 1人のときは有り得ないほど実直な面がある。 ヒトやモノに関心や興味がある。 勧められたものを必ず調べて…

ささやかな日曜日

近所の美味しいパン屋さんにて クロワッサンとカレーパン、バタールを買った。 幼少期からそのお店のパンは皆に愛されてきたが、 パンもまたみんなを愛してくれているように とても とても幸せな甘さをくれた。 近所の街並みが綺麗なのでその日は ひとりで遠…

おやすみ5分前

布団は彼氏のようなものだと思う。 布団は人に例えるならば 包容力があって、義理人情に厚い。 夜は優しく包み込んでくれる。 家を出なければいけない朝はもう一度眠るか どうかの賭けを混じえた甘い時間もある。 昼からの授業までは時間があった。 自宅で満…

知らないフリの取り扱い説明書

中学生時代はよく苦手な数学の時間に 分かっていても答え合わせをするように、 友達に解き方を聞いていた。 自分で多少の答えが分かるならば聞かずとも、 それで良いじゃないかと言う教師がいた。 違うなら違うで自分のためになると。 自分で粘って問題を解…

くさいセリフを吐いてみたいもんだ

「こちらの商品いま5割引きでお得ですよ」 「お、じゃあ買おうかなあ。」 とても嫌なことではあるが、 何かにつけて交渉は付きまとってくる。 それが世の“不文律”なのは言わずもがな、 先祖も好んだ営みではないか。 またごく稀にそれを好まない情の厚い人種…

切れた凧の糸

「ハヤシライスは品切れなのですが…」 「あ、そうなんですね。」 「申し訳ございません。 あっただ、買い出しに行くのでもう少し 待って頂けば出せるとは思うんですが……」 おや、普通にはない展開だ。 品切れなら品切れでいいものを、 待てば作ってくれると…