夜に徹する ラジオと私
「ここの模型は明日までに終わらせて、
着色も済ませておいて下さい……下さい…」
なんだ夢かと安心してもう1度眠る。
5秒後、心の中の住人からお叱りを受けた。
どうやら今の夢は現実の回想らしい。
「うん知ってた。」
阿呆みたいな顔で悟りを開いた。
課題に追われる1日だ。
その優しいお言葉の主が
天使なのか、将また悪魔なのか分からないほど、
私はいま猛烈に眠いのである。
久しぶりにCDの音楽でも聴こうか迷ったが
そんなもの耳が心地よくてきっと眠りについて
しまうだろうと思いプレイヤーの設定を
ラジオに変えて文化放送に周波数を合わせた。
冷房を付けず扇風機だけの生あたたかい風を
浴びながら部屋にこもるこんな日もいいな。